4月20日(土)− 4月21日(日)の二日間、秋田市にぎわい交流館AU 2F展示ホールにて開催した「松生派いけばな展ー百花繚乱 百年の、そのさきへ」。
総勢55名の会員による48作品が会場を彩りました。
おかげさまで約1,150人のお客様にお越しいただき、大盛況のうちに開催することができました。
惜しくも4月に逝去した二代目家元 杉村月郊の遺訓は、
「より華やかに、品良く、大胆に」
出展者皆が、家元不在のなかこの言葉を心の拠り所として、
生け込みの最中にも
「この場合は、家元がいたら何と言うだろうか?」
と心のなかで家元と対話しながら花を生けました。
家元の作品は、家元補佐がその意匠を継いで活け、
作品を観に訪れた方々をその遺訓そのままに魅了していました。
百周年を記念した特別企画も大変好評をいただきました。
特設ブースに展示したこれまでの松生派作品集、機関紙、会報を次々に手に取り、熟読するお客様の姿が絶えず、予想を超える反響がありました。
百周年特別企画のなかでは、初代家元 杉村月郊の復刻作品や、過去の作品の写真などが、かまくらをテーマに初代家元が製作したボードとともに展示され、
多くの人が足を留めて眺めていました。
コラボレーション企画も今回の見所のひとつ。
秋田を代表する工芸品の一つ「本荘ごてんまり」は、阿部登志子さんの作品。
さまざまな色、大きさのごてんまりを天井から吊りさげることで、花と調和し引き立て合う、伝統を感じさせながらも新鮮で華やかな展示空間が生まれました。
また、秋田公立美術大学景観デザイン専攻の学生達とのコラボレーション作品も注目を集めました。
人々の交流を生む、秋田杉でできたベンチに合作で花を活け込み、来場者が座ることによって完成するインスタレーション。
花と観客が一緒に写真に写ることができるフォトスポットとして、見るだけにとどまらない体験できる空間が会場に生まれました。
ここで写真を撮った子ども達は、作品に座ったり遊べる空間があることですっかり開放されたようで、作品の匂いを嗅ぎに会場を走り回り、可愛い笑い声を響かせていました。
そんな微笑ましい光景のおかげで、会場の雰囲気も明るく、華やかで活気のある展覧会になりました。
きっと二代目家元、そして初代家元も、その様子を嬉しくどこかから見守ってくれていたことと思います。
改めまして、本展にご協力くださったすべての方々、そしてご来場いただいたお客様に心より御礼を申しあげます。
各作品は、松生派インスタグラム及びホームページのギャラリーにて公開していきます。
どうぞお楽しみに!


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